今後の視能訓練士ORTが進むべき道を海外留学経験者が語る

こんにちは、ひらちゃんPhDです。

 KazukunORTPhD hirachan_ort_phd 留学先ハリファックスのブログ

ひらちゃんの主な仕事は研究ですが、一応視能訓練士ORTという国家資格を持っています。

臨床、医学博士号取得、大学教員、国内外でのポスドクと色々な経験をしてきました。

プロフィールに書いてある如く日本では異色の視能訓練士ORTです。

ひらちゃん調べでは、自分以上の経験と業績を持った視能訓練士を見た事ががありません。

おそらく視能訓練士業界では日本で最初の一人目だと思います。

これまでの色々な経験をふまえ、

・これから視能訓練士になろうとしている方

・ほやほや視能訓練士の方

・ベテラン視能訓練士の方

・お休みをしている視能訓練士の方

を含め今後視能訓練士が進むべき方向性を真剣に考えてみました。

視能訓練士ORTのタイプ

日本で働いているORTはざっくり3つのタイプに分かれると思います。

視能訓練士の3タイプ

1.臨床現場で医療を支えるORT(96%)

2.臨床と研究の両立ORT(1%)

3.ORTを育てる教員ORT(3%)

3の教員に関しては養成校の数に限りがあるのでこの数は今後も変わらないと思います。

今現在臨床で医療を支えている視能訓練士ORTが殆どだと思います。

2014年の厚生労働省のデータによると7,732人の視能訓練士ORTが病院で働いているとのこと。

ただ、資格所有者だけを計算すれば10,000人を超えていると推定されます。

ここまで沢山いれば世界にも通用しますね。

視能訓練士の変えるべき所

そろそろメスを入れた方がいいと思うのは、1の臨床現場で医療を支えるORTと2の臨床と研究の両立ORTの比率です。

臨床と研究の両立ORTは肉体的な限界があるのと研究の生産性が伸びないので、そろそろ海外のやり方を導入すべきです。

ひらちゃんのポジションおように「研究者」という枠をたくさん作るべきかと思います。

何故かというと、日本の視能訓練士ORTって海外に比べると、圧倒的に技術と知識があるんですよね

これを最大限に活かさないのは勿体ないです。

すなわち、研究の術さえ身に付ければ海外でも十分通用する視能訓練士ORTになれます。

海外に留学して分かりましたが、今の日本の医療(少なくとも眼科)に関しては海外の先進国と同じレベルです。

しかし、今の日本が他の国から遅れを取り始めているのが研究の分野です。

我々視能訓練士ORTが力を注ぐべきところは研究の分野です

なぜORTが研究かって?

海外ではOptometristという、眼科医と視能訓練士の間ぐらいのポジションの人達と眼科医が主に臨床を支えています。

詳しくは以前の記事に書いてあります。

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Optometristといっても手術やレーザー治療の侵襲性のある行為はできず、眼科医でないと行えません。

しかし、検査から診療行為、薬の処方までOptometristができます。

普段我々視能訓練士ORTがやる検査業務は主にTechnicianと呼ばれる国家資格はないけど講習を受けた方たちが行います。

イギリスの視能訓練士ORTは主に斜視弱視、ロービジョンケアだけです。

眼鏡やコンタクト処方はOpticianと言われる方達がお店でやります。

日本の視能訓練士ORTはイギリスのOptometrist、Technician、ORT、Opticianがそれぞれ分業してやっていることを1人で全部やっているのです。

日本の視能訓練士ORTの日々の業務はとてつもなく忙しいと思います。

そのため、殆どの人が身に付けたものが物凄い物であることに気付いていません。

これだけ幅広い知識と技術のある視能訓練士ORTが研究に参入しないのは勿体ない限りです。

ここで言う研究とは、学会発表だけでなく、経験や成果の情報発信を意味します。

情報発信には、論文や学会発表の他に、市民講座や地域の勉強会でお話しする、など何でもあります。

自分の知識と経験を内に秘めているだけでは勿体ないのです!!!

どうすれば研究者になれるの?

方法は簡単です、自分の意志さえあればなれます

この記事でも少し触れています。

ひらちゃんのように海外留学したり、ガチな研究室に雇って頂き仕事をするとなると医学博士号(PhD)の学位が必須となります。

しかし、研究者として情報発信するには資格なんて必要ありません

あなたのやる気次第です!

ただ、何も分からない状態で情報発信しろと言われても無理ですよね?

以下ひらちゃんが推奨する道のりです。

① 最初の就職先は大学病院

一番ベストな就職先は大学病院です。

大学病院では幅広い臨床が学べますし、同時に多くの研究が行われています。

スタートの時点で両方を学ぶことができます。

ひらちゃんはまずは我武者羅に臨床をやることをおススメします

何故かというと、研究をするにあたって、データを正確に取得する術や知識が必須だからです。

② 自分が何の分野に興味があるか考える

興味のない事は続きませんし、満足感がえられません。

これは出来る出来ないを言っているのではなく、興味があるか無いかの話しです。

興味があるものが分からなかったら、嫌いな分野を明確にしておきましょう。

その嫌いな分野以外なら事は進むと思います。

③ 今自分がいる所が適切か考える

もし今所属しているところが、自分の興味のある事を行っており、自分にとって適切であればそののまま突き進んで下さい。

自分が所属しているところが自分の興味のある分野に精通していなかったら早めに転職しましょう。

上司はとても大事です。

④ 居場所を見つけたらとりあえず日本語で情報発信

最初から英語でやってもいいと思いますが、まずは母国語でやった方が呑み込みが早いと思います。

少しずつステップアップしていくと、とてつもない満足感を得られます

慣れたら英語での成果発表にチャレンジしてください。

今視能訓練士ORTの研究の現状

視能訓練士学会とかの演題を見ても斜視弱視分野の演題が多い印象にあります。

ただ上記でも述べましたが、何度も言います。

我々は想像以上に知識と経験があるのです

緑内障、網膜・硝子体、角膜、白内障、屈折矯正手術など色んな分野にもっと進出しましょう。

国内で情報発信の経験を積んだら国外でもどんどんチャレンジしてください。

言葉が変わりますが、やり方は同じです。

こんなに知識と経験のある視能訓練士ORTが日本に沢山いるにも拘わらず、世界に情報発信している人が少ない印象です。

英語を話すのが苦手ならポスターで発表すれば良いのです。

とにかく日本は眼科の研究分野では間違いなく遅れを取り始めています。

皆さんのその豊富な経験と知識を発信しましょう。

因みに、ひらちゃんはこうやって英語のスキルを身に付けました。

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ハードルが高かったら、まずは日本の学会に参加してみると良いかもしれません

特に幅広い分野の学会である、臨床眼科学会、日本眼科学会はおススメです。

インストラクションコースといって、機械の使い方や知識など大学の講義に近い教育セミナーもあるので参加してみてください。

少し度胸がついたら、質問してみてください。

その時に忘れてはいけないのは、〇〇眼科・大学の視能訓練士の〇〇です。

と言って視能訓練士ORTであることをアピールするのが大事です。

ひらちゃんも大学院生の時に、学会中に1日1質問を目標としていました。

学会発表しなくてもそれだけで自分の宣伝もできますし、視能訓練士ORTの宣伝もできます。

さいごに

今後の視能訓練士ORTの未来のために、それぞれの立場の視能訓練士ORTの方にメッセージを伝えたいと思います

・これからORTになる方

時代はどんどん動いています。

新しい情報は色々なところから得られますので常にアンテナをはって頑張って下さい。

・ほやほやORTの方

今は分からないことが多いと思いますが、我武者羅に臨床に取り組んで下さい。

知らないうちに物凄い経験と知識が身についてきます。

自分の思っている所じゃなかったなと思ったら早めに転職してください。

・ベテランORTの方

部下を支配下に置くのが上司の仕事ではありません。

部下の成長や出世こそが上司の業績です。

若手が自由な発想を発言できる環境こそが理想の環境です。

・お休み中のORTの方

パートタイムでもいいので是非現場に復帰してください。

今まで身に付けた知識と経験は思った以上に衰えていません。大丈夫です。

一人でも多くの戦力が必要なんです!

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